最近、車のアクセルとブレーキの踏み間違いによる痛ましい事故が多発しています…。
そして、事故を起こした車の多くがプリウスであるという点に、注目が集まっています。
踏み間違い事故がプリウスで多発している理由は、いったい何なのでしょうか?
記事の内容
プリウスで実際にどんな事故が起きている?
プリウスで起きてしまった自動車事故をいくつか挙げてみましょう。
2019年4月、池袋の交差点で乗用車が暴走し、歩行者や自転車を次々とはねるという事故が起きました。
8人がけがを負い、親子2人が亡くなるという非常に痛ましい事故で、テレビのニュースなどで見た人も多いことでしょう。
運転していた87歳の男性は、「ブレーキがきかなかった」と話しているそうですが、6月13日の立ち合い実況見分の時点では、ブレーキなどの異常は見つかっていないようです。
そしてこの少しあとの2019年5月に、千葉県市原市の公園の砂場に乗用車が突っ込むという事故が起きました。
砂場では園児が遊んでおり、園児をかばった保育士の女性がけがを負いました。
運転していたのは65歳の男性で、「アクセルを踏んだ覚えはないが、車が急発進した」と話しているそうです。
公園の中にまで車が突っ込んでくると、「どこで遊べば安全なのか分からない」という親御さんたちの不安な声も聞かれましたね…。
ほかにも、2019年6月には大阪で80代の男性が運転するプリウスが歩道に乗り上げる、2018年には神奈川県横須賀市の美容室に乗用車が突っ込むなど、多くの事故が起きてしまっています。
一般の人だけでなく、プリウスはタクシー運転手が事故を起こしてしまったケースもあるようです。
あまりにもプリウスの事故が多発したため、インターネット上では「プリウスミサイル」という言葉が流行してしまいました。
あぶっ!
プリウスがミサイルしてきた!— 森た くま (@Mori_ta_3103714) 2019年6月24日
なぜプリウスは踏み間違い事故が多いの?
プリウスのシフトレバーは、一般的な車種と比べてわかりにくいという声があるようです。
シフトレバーに問題?
「B」の表記は「エンジンブレーキ」なのですが、バックと勘違いして操作してしまう可能性があります。
また、右下の「D」がドライブ、右上の「R」がリバースでバックなのですが、車種によっては位置が真逆のこともあり、とっさのときに操作ミスをしてしまうかもしれませんね…。
さらに、プリウスのレバーは勝手に元の位置に戻ってしまい固定されないため、どこにレンジが入っているかが区別しづらいという問題も大きいようです。
エンジン音が静かすぎる?
ハイブリッド車であるプリウスにとって、エンジン音が静かであるというのは大きなセールスポイントのひとつです。
しかし、音が静かであるために、アクセルを踏んでいる感覚がわかりにくく、踏み間違いに気付きにくいのではないか?という指摘があります。
歩行者にとっても、走行音が静かなので車が来たことに気付きにくいようです。
ペダルの配置がおかしい?問題ない?
プリウスのペダル配置が他の車種と違うのではないか、という指摘もありますが、これは特に他の車と変わりはないようです。
プリウスに限ったことではありませんが、足元のフロアマットによってアクセルが固定されてしまい、ブレーキを踏んでも作動しない、ということが起こるようでした。
売り上げ台数が多く、高齢者が運転する率が高い?
プリウスはとても人気がある車種で、特に3代目プリウスはエコカーの先駆者的存在で、売上1位に輝いたこともあります
また、プリウスは50代以上の層に人気があり、比較的高齢層が多く乗っている背景があります。
販売台数が多く、高齢者が多く乗っている、この2つの要素が合わさって、高齢者の運転ミスがプリウスに集中してしまった、ということも言えるかもしれません。
踏み間違い事故防止のための対策は?
相次ぐ自動車の踏み間違い事故の防止のために、様々な安全装備の技術開発が進んでいます。
最新の4代目プリウスには、衝突を回避する機能が最初から搭載されていますが、それ以前の3代目プリウスとプリウスαには、後付けの「踏み間違い加速抑制システム」を取り付けることができます。
これは、超音波センサーによって障害物を検知し、アクセルを踏み続けた場合はそれを抑制するという機能です。
トヨタの純正品で、価格は約5万5千円となっています。(取り付け費は別)
今後発売される車には、このような安全装備が必須になりそうです。
また、高齢者の自主的な免許返納を求める声も多くあがっています。
地方では車がなければ日常生活が不便で困るという問題もありますが、より一層慎重に運転し、不安な場合は運転を控える、免許を返納する、などの個人の対策も必要かもしれませんね。
まとめ
踏み間違い事故が多発しているプリウス。
高齢層に人気で非常に多く売れた車種であり、シフトレバーが少し特殊であることが事故の理由ではないか、と言われています。
高齢者に限らず、車の運転は気を引き締めて、常に安全運転をこころがけたいものですね。
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