12月2日、年の瀬にはかかせない「ユーキャン新語・流行語大賞」の発表がありました。
「流行語大賞」とは、1年間を通して世間で話題となった言葉の中からトップ10を選出し年間大賞を決めるものです。
芸人さんのギャグなどが流行語大賞にノミネートされると「一発屋」に終わるとのジンクスもあるようですが、歴代の言葉には一体どんなものがあったのでしょうか。
今年のトップ10と共に、懐かしい歴史を一覧にしてまとめていきたいと思います。
記事の内容
2019年流行語大賞の年間大賞とトップ10
今年は30もの言葉が流行語大賞にノミネートされており、そこからトップ10が選出されました。
2019年の年間大賞に選ばれた言葉とトップ10をまとめていきたいと思います。
年間大賞は「ONE TEAM(ワンチーム)」
【日本代表】
ラグビー日本代表のスローガン『ONE TEAM』が新語・流行語大賞年間大賞に選ばれました‼️
ジョセフHC就任時に、チームを一つにという想いで選手・スタッフで考案した言葉が、多くの方に愛され本当に嬉しく思います。
今後も日本ラグビーの応援、よろしくお願いします😊#rugbyjp #OneTeam pic.twitter.com/XtKlrYB2gc— 日本ラグビーフットボール協会 (@JRFUMedia) December 2, 2019
2019年流行語大賞で年間大賞に選ばれたのは「ONE TEAM(ワンチーム)」でした。
ノミネートされた言葉の一つでもある「にわかファン」とい言葉まで生まれるほど、ラグビーワールドカップへの注目は高かったですよね。
「ONE TEAM(ワンチーム)」とはラグビー日本代表のスローガンです。
ワールドカップ前に放送されたドラマ「ノーサイド・ゲーム」がきっかけで、ラグビーに興味を持ったという人もいるのではないでしょうか。
このドラマの劇中でも「ONE TEAM(ワンチーム)」という言葉が使われていましたね。
流行語大賞トップ10
2019年、第36回流行語大賞でトップ10入りを果たしたのが以下の言葉です。
「計画運休」
「軽減税率」
「スマイリングシンデレラ/しぶこ」
「タピる」
「#KuToo」
「○○ペイ」
「免許返納」
「闇営業」
「令和」
どれもトップ10に入るだけあって聞き馴染みのある言葉ばかりですね。
しかし、今年は一発屋ジンクスがある芸人さんのギャグはノミネートされなかったようです。
今年は、一発屋となる芸人はいなかったようですね(笑)
歴代の新語・流行語「金賞」一覧
「ユーキャン新語・流行語大賞」は、1984年から始まった歴史あるものです。
当初は「新語・流行語大賞」という名前で行われており、現在のようなトップ10方式となったのは1994年に行われた第11回からだったようです。
それまでは、新語部門、流行語部門に分けて金賞・銀賞・銅賞の他に、いくつかの賞を設けていたようです。
また1991年の第8回からは、金賞とは別に年間大賞が設けられ新語・流行語部門の他に新たに表現部門と大衆部門が増えました。
こちらも、それぞれまとめていきたいと思います。
【第1回金賞】
新語部門:オシンドローム
流行語部門:○金(まるきん)、○ビ(まるび)
【第2回金賞】
新語部門:分衆
流行語部門:イッキ!イッキ!
【第3回金賞】
新語部門:究極
流行語部門:新人類
【第4回金賞】
新語部門:マルサ
流行語部門:懲りない○○
【第5回金賞】
新語部門:ペレストロイカ
流行語部門:今宵はここまでに(いたしとうござりまする)
【第6回金賞】
新語部門:セクシャル・ハラスメント
流行語部門:オバタリアン/オバタリアン旋風
【第7回金賞】
新語部門:ファジィ
流行語部門:ちびまる子ちゃん(現象)
【第8回金賞】
年間大賞:…じゃあ~りませんか
新語部門:火砕流
流行語部門:若貴
表現部門:川崎劇場
大衆部門:僕は死にましぇ~ん
【第9回金賞】
年間大賞:きんさん・ぎんさん
新語部門:ほめ殺し
流行語部門:冬彦さん
表現部門:複合不況
大衆部門:宇宙授業
【第10回金賞】
年間大賞:Jリーグ
新語部門:サポーター
流行語部門:規制緩和
表現部門:2500円スーツ
大衆部門:親分
年間大賞一覧
1994年に行われた第11回大会より、現在と同じトップ10方式が採用されました。
ここでは、トップ10の中から年間大賞に選ばれた言葉をまとめていきたいと思います。
【第11回年間大賞】
「すったもんだがありました」
「イチロー(効果)」
「同情するならカネをくれ」
【第12回年間大賞】
「無党派」
「NOMO」
「がんばろうKOBE」
【第13回年間大賞】
「自分で自分をほめたい」
「友愛/排除の論理」
「メークドラマ」
【第14回年間大賞】
「失楽園(する)」
【第15回年間大賞】
「ハマの大魔神」
「凡人・軍人・変人」
「だっちゅーの」
【第16回年間大賞】
「雑草魂」
「ブッチホン」
「リベンジ」
【第17回年間大賞】
「おっはー」
「IT革命」
【第18回年間大賞】
米百俵/聖域なき改革/恐れず怯まず捉われず/骨太の方針/ワイドショー内閣/改革の「痛み」
※小泉純一郎さんが所信表明演説やスローガンなどで使われた言葉を集めたもの
【第19回年間大賞】
「タマちゃん」
「W杯(中津江村)」
【第20回年間大賞】
「毒まんじゅう」
「なんでだろう~」
「マニフェスト」
【第21回年間大賞】
「チョー気持ちいい」
【第22回年間大賞】
「小泉劇場」
「想定内(外)」
【第23回年間大賞】
「イナバウアー」
「品格」
【第24回年間大賞】
「(宮崎を)どげんかせんといかん」
「ハニカミ王子」
【第25回年間大賞】
「アラフォー」
「グ~!」
【第26回年間大賞】
「政権交代」
【第27回年間大賞】
「ゲゲゲの~」
※NHK朝のテレビ小説「ゲゲゲの女房」から
【第28回年間大賞】
「なでしこジャパン」
【第29回年間大賞】
「ワイルドだろぉ」
【第30回年間大賞】
「今でしょ!」
「お・も・て・な・し」
「じぇじぇじぇ」
「倍返し」
【第31回年間大賞】
「ダメよ~ダメダメ」
「集団的自衛権」
【第32回年間大賞】
「爆買い」
「トリプルスリー」
【第33回年間大賞】
「神ってる」
【第34回年間大賞】
「インスタ映え」
「忖度」
【第35回年間大賞】
「そだねー」
歴代年間大賞に選ばれた言葉の意味
前述したように、流行語大賞ではこれまで沢山の言葉が年間大賞に選ばれました。
言葉だけ聞いても、どんな時に使われたのか、その言葉の意味など、わからないものも多いのではないでしょうか。
また若い世代の方だと、産まれる前に流行った言葉もありますよね。
ここでは、第11回以降に選ばれた歴代年間大賞の中から気になる言葉を抜粋し、その意味を紹介していきたいと思います。
第11回年間大賞「すったもんだがありました」
チューハイで心機一転と言えば、宮沢りえの「すったもんだがありました」の方が印象的か?芸能人はプライベートの失敗なども商売にして強く生きていく。中居正広の氷結広告「あたらしくいこう」も世間はそのように見ると思う。去年は大変だったけど、気持ちを新たにいこうよ!って🙂 #キリン氷結 pic.twitter.com/IBRQxYeBIy
— 亜☆笙子 (@shoko56) January 29, 2017
第11回が行われた1994年から、今と同じトップ10方式へと変わった流行語大賞。
初めての年間大賞となった言葉は3作品。
「すったもんだがありました」
「イチロー効果」
「同情するならカネをくれ」
どれも懐かしい言葉ですよね。
25年も前になるので、若い世代の方は「イチロー」と言う言葉以外は知らないのではないでしょうか。
「すったもんだがありました」は、今も活躍されている女優の宮沢りえさんが出演する缶チューハイのCMで使われたセリフです。
宮沢りえさんは、1992年に貴乃花関と電撃婚約会見をして世間をあっと驚かせました。
しかし、その2ヶ月後に婚約解消という更なる衝撃のスクープを巻き起こしたのです。
その婚約解消から約1年。
様々な憶測が飛び交う中、婚約解消を連想させる「すったもんだがありました」とうセリフを、宮沢りえさん自らが言う事で話題となったのです。
第12回年間大賞「がんばろうKOBE」
1.17. 5:46
今年も この日がやって来ました。
今でも身体や心に恐怖がこびり付いています。
自分達はあの日を忘れない。
今日は1.17のつどいに参加させて頂きます。
災害に遭われた皆様の復興を祈って。
がんばろうKOBE💪🏻 pic.twitter.com/MwXUU2uNAQ— 光が差す! (@METAL_34BS) January 16, 2019
1995年1月に起こった神戸・淡路大震災。
戦後に発生した自然災害の中でも最大級の災害と言われました。
その復興に起ち上がった市民を力付けるために作られたスローガン「がんばろうKOBE」が、この年の年間大賞に選ばれたのです。
記憶に新しい東日本大震災でも「がんばろう東北」などのスローガンがあったのですが、流行語大賞には選ばれておりませんでした。
復興を応援するスローガンが付けられたのはこの「がんばろうKOBE」が初めてだった為、流行語大賞に選ばれたのではないでしょうか。
第15回年間大賞「だっちゅーの」
だっちゅーの♥#ちょうどいいラジオ #radiko pic.twitter.com/bKVd8vw08e
— ロベルト (@robe2) December 2, 2019
1998年に行われた第15回の年間大賞は3作品。
「ハマの大魔神」
「凡人・軍人・変人」
「だっちゅーの」
今回注目するのが「だっちゅーの」という言葉。
これは、当時バラエティー番組に引っ張りだこだった「パイレーツ」という女性お笑いコンビのネタです。
今ではあまり見ないアイドル風の女性お笑いコンビであったパイレーツが、胸の谷間を寄せた決めポーズで放つこの言葉。
当時のお笑いネタ番組「ボキャブラ天国」という番組で人気となりました。
その後受賞して2年となる2001年に、相方である一人が女優を目指す事となりコンビは事実上の解散となります。
トップ10方式になってから、芸人のギャグが選ばれたのはこの言葉が初めてでした。
一発屋伝説と言われるようになったのも、このパイレーツがきっかけかもしれません。
第20回年間大賞「毒まんじゅう」
政治用語が選ばれる事も多い流行語大賞ですが、2003年に年間大賞に選ばれた「毒まんじゅう」もその一つです。
政界引退を決意した野中広務元幹事長が、小泉首相支持に回った一部の政治家を非難する際に使った言葉だそうです。
最近でも、政治家の不用意な発言がニュースなどで注目されますよね。
インパクトのある言葉は新聞の見出しなどでも大きく取り扱われる為、世間の印象に強く残ってしまったのでしょう。
第29回年間大賞「ワイルドだろぉ」
参加メンバー発表!!#スギちゃん pic.twitter.com/1MTzwbsekw
— 芸能人生ホームパーティー【公式】幹事オザワ編 (@nama_homepa) March 22, 2018
2012年に行われた第29回流行語大賞で年間大賞に輝いたのが、この言葉「ワイルドだろぉ」です。
まだ記憶に新しいこの言葉。
デニム生地のノースリーブ短パンというインパクトのある格好で、大人から子供まで幅広い人気を集めた芸人スギちゃんのネタです。
当時と比べると少ないながらも、未だテレビで活躍されているスギちゃん。
流行語大賞に選ばれるほどの大ブレイクを果たしてしまっただけに、テレビでの活躍が減り一発屋のイメージは強くなってしまったようです。
第30回年間大賞「今でしょ!」
いつDLするか?今でしょ!(・∀・)ハッ!! /nakio #林修 #今でしょ http://t.co/SK9HwSmeXM pic.twitter.com/gRFJbUNgoO
— ワーナーミュージック・ジャパン (@warnermusic_jp) May 15, 2013
第30回が行われた2013年、年間大賞には4つの言葉が選ばれました。
「今でしょ!」
「お・も・て・な・し」
「じぇじぇじぇ」
「倍返し」
芸人であれば一発屋と呼ばれるところ、「今でしょ!」というセリフで一躍有名人となった林修さんは今もテレビで大活躍されています。
最近は「今でしょ!」というセリフを言っている姿を見なくなりましたが、当時はテレビに出るたびにこの言葉を言わされていましたね。
それくらい耳に残るインパクトのある言葉だったと言えるでしょう。
まとめ
流行語大賞に選ばれた言葉をまとめて見ましたが、いかがでしたでしょうか。
「流行語大賞」が35年も前から行われていた歴史あるものだとは、知らなかった人も多いのではないでしょうか。
歴代の流行語を振り返ってみると、本当に沢山の言葉がありました。
中には忘れてしまっていたものや聞いたことのない言葉まであったかもしれません。
流行というものは、時間と共に過ぎていくものです。
だからこそ、芸人さんのギャグが流行語大賞に選ばれると、そのうち飽きると思われて、一発屋のジンクスが産まれたのかもしれませんね。
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